はじめに
私が所属する製造業のデータサイエンス部門は,製造業の競争力強化と持続可能な社会の実現を目指し,データ駆動型のアプローチを推進している。環境規制の厳格化やグローバルなサステナビリティ要求の高まりを受けて,衛星データを活用した環境変化の定量的分析は,今後事業戦略の要になると考えられる。
宮﨑浩之 監修「Pythonで学ぶ衛星データ解析基礎―環境変化を定量的に把握しよう」は,Pythonを用いた衛星データ解析の基礎から実践までを網羅的に解説しており,環境モニタリングやインフラ管理への応用に資する知識を提供すると考えている。本書を読むことを通じて,衛星データ解析を基礎を学び,業界における競争優位性を強化するための方策を創出出来るようになっていきたい。
本書の見どころ
衛星データ解析の実践方法について一通り学ぶことができる。
衛星データ解析のハードルを高くしているものは,データの入手のしづらさであると考えられる。本書では,Sentinelのデータやその他行政区画情報など,様々なデータ入手方法について説明している。
データを入手した後の加工方法についても,GeoPandasなど地理情報データ解析用ライブラリを紹介しており,入手したデータを加工して可視化する方法を一通り説明している。
分析方法については,正規化指標の計算や統計量の算出方法,機械学習の適用方法について説明しており,本書があれば衛星データ分析の入り口に立てると考えられる。
