はじめに
本記事では,2024年の統計検定1級 統計数理の問2についてまとめてみた。
関連リンク
問題そのものをこちらのブログに掲載することができないので,以下のリンクを参考していただきたい。
www.toukei-kentei.jp
[1]
解答例
と置く。ただしと
は独立で,
である。
に変数変換するヤコビアンは,
となる。よっての同時確率密度関数
は,
の範囲において
となる。
上記から,は一様分布にしたがうことが分かるので,
の確率密度関数
は,
\begin{align}
f_T(t) =
\begin{cases}
1/2 \pi & (0 \leq T \leq 2 \pi) \\
0 & \text{otherwise}
\end{cases}
\end{align}
よって,
と表される。
以上より変数の範囲に注意すると,確率密度関数は,
\begin{align}
f(r) =
\begin{cases}
2r / \theta^2 & (0 \leq r \leq \theta) \\
0 & \text{otherwise}
\end{cases}
\end{align}
となる。
\begin{align}
f(r) =
\begin{cases}
0 & (r \lt 0) \\
r^2 / \theta ^2 & (0 \leq r \leq \theta) \\
1 & (\theta \lt r) \\
\end{cases}
\end{align}
となる。
[2]
解説
確率変数の平均と分散を求める問題である。
[1]で得られた確率密度関数は,有名な確率分布には属さないが,定義にしたがって平均と分散を求めればよい。
[3]
解説
「得られたサンプルの最大値がしたがう確率分布を求める」という順序統計量の問題である。
得られた個のサンプルのうち最大値がしたがう分布(第
順序統計量がしたがう分布)を求めるには,累積分布関数
を考えればよい。
[4]
[5]
解説
が
不偏推定量になるためには,
となるように,係数を調整すればよい。
