はじめに
2024年8月からブログの記事を書き始めて,100日連続で更新することができた。
100日連続更新までの道のりについて,改めて振り返ってみた。
目次
ブログを書き始めたきっかけ
「関連記事」にも書いている通り,ブログを始めた理由は2つある。
1つ目の理由は,学んだことをアウトプットすることで自分の知識を定着させたいと考えたためである。
私は現在,JTCな製造業のデータ分析チームでリーダー(課長)をしている。私の主な仕事は,全社におけるAI・データ活用の方向性を考えたり,メンバーの皆さんが働きやすいようにチームマネジメントをしたり,メンバーのアウトプットの質を担保するためにこれらをレビューしたりすることである。そのため,自分で分析する機会はほとんどない。
AI・データ分析の技術は日々進化しており,自身の知識や能力の向上は必須である。知識を定着させるためには,インプットするだけでなくアウトプットすることが重要である。アウトプットをする場として,ブログを書き始めることにした。
2つ目の理由は,自分が知っていることや考えたことを発信することによって,多少なりとも社会に貢献できれば良いと考えたためである。
技術を学んでスキルアップしていくことは,40代になった今でもやらないといけないことだと感じている。ただ,自分が理解するだけでなく,自分が詳しくなったことをこれから学ぶ人達に伝えられたら,その人達が無駄に悩む時間を減らせることができるかもしれない*1。
学んだことを発信することで,誰かの参考になるのであれば良いと思ったのが2つ目の理由である。
執筆プロセスとコツ
記事を書くためのプロセス
記事を書くうえで,最初のステップは記事の構想を考えることである。記事の構想を考えるためには,ブログの方向性を定めておく必要がある。
当ブログのサブタイトルは「JTCのデータサイエンス中間管理職の学び」である。データサイエンス分野は,幸いにして学ぶことが多く,学ぶための書籍やツールもそろっている。また,私は2023年に統計検定1級に合格しているが,その過程で数理統計学について学んだ。そのため,記事は基本的に以下の3つの方向性で書いている。
- 数理統計学を学んだ際に得られた知見(自分なりに構造化してみたことや,行間を埋めるために考えたこと)
- データサイエンス分野の参考書の読書メモ
- こぼれ話
構想を考えた後は,ドラフトを書くことである。上から順に書くのではなく,ざっくりとした章立てや小見出しを作ってから執筆した。
一通り記事を書き終えたら,1日程度寝かせて,読みづらい箇所がないか確認した。
最後に,投稿する際には,平日は夕方,休日は朝か昼頃に投稿するようにしていた。理由は特にないが,経験則からこれくらいに投稿すると読んでもらえそう,と感じている。
また記事を投稿したら,Xで記事の概要をまとめた内容をポストするようにした。
1週間の流れ
休日には数理統計学の記事と読書メモの記事を書き溜めておき,平日は読書メモの記事を書くことが多かった。
効率よく書くためのコツ
一番重要なのは,執筆時間の確保だと考える。業務時間中は会議が入っていたり,会社で使う資料を作らないといけないので,執筆時間は取れない。
そのため,朝の始業前,昼休み中の数十分,夕食後,休日の早朝などに,勉強する時間と執筆する時間を確保した。
はてなブログは,ブラウザがあれば執筆できるので,隙間時間でスマホで書けるので便利である。
また,記事を書くスピードを上げるために,記事の流れを定型化したり,似た数式が出てくる話題を書くといった,悩む時間を減らすようにした。
使っていたツール
一番重要なのは,手書き用のノートである。記事の流れを考えたり,数式を整理するうえで,いきなりPCに向かってもうまくいかなかった。そのため,頭の中を吐き出すために,昔ながらの方法ではあるがノートを使った。
このノートも,綺麗にまとめることにはこだわらなかった。後でブログで清書するためである。
また自分が勉強したときに書き留めたノートや教科書も重要である。これらは記事のネタになる。ただし世の中に公開するので,ノートに書いた内容は教科書で再度確認しながら記事を書いた。
アクセス解析ツールも重要である。はてなブログには標準装備されているが,Google Analyticsも導入してみて,よく読まれている記事を確認しながら,今後作成する記事のアイディアを考えていた。
100日間で直面した壁とその乗り越え方
ネタがない
一番困ったのが,ネタ切れである。読書メモはネタ切れを起こしにくいテーマであるが,数理統計学を学んだ際に得られた知見については何を書くべきか困ることがあった。
その際の解決策として挙げられるのが,構造化である。
過去記事「統計検定1級対策に関する記事一覧 #統計検定 - jiku log」に,出題範囲と各項目に関連する記事をまとめているが,このようなまとめ方をしていると,記事が書かれていない空白地帯が見えてくる。その空白地帯について,過去に学んだことを書いていけばよい。
時間がない
数理統計学の記事だと,だいたい3-4時間,読書メモだと1-2時間は執筆の時間がかかっていた。しかし生きていると,夕方に飲み会があって時間が取れなかったり,休日に家族と外出して時間が取れなかったりすることがある。
その際には,ボリュームが多くなり過ぎた記事の下書きを分割して記事の数を増やしたり,インプットの負荷が少ない,数理統計学や読書メモと関係のない記事を書くようにした*2。
モチベーションが下がる
実はモチベーションが下がることはあまりなかった。
その理由は,上記のように記事を書くことをルーティン化できたからである。
書き始めてみて,少し体調が悪いときや忙しいときは,続けるのが辛いと感じることがあった。振り返ってみると,20日目・30日目あたりはモチベーションが下がっていたかもしれない。
ただ,「記事の質は気にせず,とにかく記事の数を増やすことを意識していこう。」と気楽に考えているうちに,続けられるようになっていた。
また,記事を投稿し,記事の内容をXでポストすると,それなりに反応があったことも,モチベーションが下がることを防いでいたと思う。
ブログ100日連続更新のメリットと効果
自分のスキル向上を感じた
まず文章作成能力は確実にアップしたと感じている。
また数理統計学の知識についても,試験勉強をしていたときは自分さえ理解できれば良いというまとめ方だったが,他人に伝えようとするとより丁寧に説明する必要があるため理解が深まった。
反応が得られるようになった
記事を書いたことをXにポストしていたら,いろいろと反応が得られるようになった。その反応をきっかけに,自分で考えるようになり,新たな知見を得られることもあった。
たとえば,数理統計学でよく出てくる「スターリングの公式」についても,最初は理解できなかったが,Xで反応を頂いたおかげで理解ができるきっかけを得ることができた。その際の知見は,以下の記事にまとめている。
ガンマ分布の正規近似とスターリングの公式 #統計検定 - jiku log
今後の展望
100日続いたから,次は200日連続の記事更新を目指すか?というと,そんなことは考えていない。
やはり,アウトプットしていくためにはインプットも重要であり,インプット・アウトプットするには時間も必要だからである。
また無理に続けても,続けていたものを途中で辞めてしまうと,続けていたことに対するモチベーションが下がり,結局辞めてしまうことになるかもしれないからだ。いつでも中断していいと思っていた方が,かえって長続きしそうだ。
あくまで目的は,自分自身の学びと,学んだことの発信なので,そのことを念頭に今後も続けていきたい。
まとめ
ブログを100日連続で更新するという経験が得られたので,振り返ってみた。
何かを100日続ける,ということは大変だと思う。続けるためには目的・目標の設定が必要だし,ルーティン化や道具立てが必要である。それと同時に,「続ける代わりに質は落としてもいいや」という割り切り・気楽さも必要だと感じている。
もし,これから何かを始めて習慣化していきたい,という人にとって本記事が参考になれば嬉しいことではあるし,ぜひ応援させていただきたい。
本記事を最後まで読んでくださり,どうもありがとうございました。